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「仕事」と「介護」を両立する社員が増加する時代へ

「仕事と介護を両立する社員が増加する時代」が近々到来すると言われています。
これは、企業にとっても社員にとっても、非常に重大な問題です。

東京大学社会科学研究所「ワーク・ライフ・バランス推進・研究プロジェクト」では、「従業員の介護ニーズに関する調査」を実施し、報告書をまとめました。
この調査では、主に40歳以上の社員を対象に、仕事と介護の両立に関する不安などについて調査しています(下記は、大企業に勤務している人が対象の調査結果です)。
現在の介護の状況ですが、「現在、介護をしている」という人は全体の13.9%(男性12.3%・女性16.7%)でした。
そして、「将来の介護に対する不安の内容」(複数回答)については、次の通りとなっています。
(1)介護がいつまで続くかわからず、将来の見通しを立てにくい(50.0%)
(2)適切な介護サービスが受けられるかどうかわからない(43.5%)
(3)公的介護保険制度の仕組みがわからない(39.1%)
(4)仕事を辞めずに介護と仕事を両立するための仕組みがわからない(29.9%)
(5)介護休業などを職場で取得している人がいない(27.3%)

 また、株式会社第一生命経済研究所が、20 歳から69 歳までの正社員として働いている人で、現在または過去に親(配偶者の親を含む)の介護経験がある人(953 名)を対象に行ったアンケート調査では、「介護で仕事を辞めたい」と思うことがある人のうち69.0%が、「勤務先の両立支援制度に不満がある」と回答しています。

社員の「育児支援」のみならず、「介護支援」にまで配慮している企業は多くないかもしれませんが、人口動態からみればそのような配慮が必要となる時代は近い将来必ずやってくるのです。

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